11月末のこと。
ルアーでヒラメを狙っていたものの、魚からの反応は全くなし。
そんな中、地元の釣り人たちがサビキで次々とキラキラした魚を釣り上げているのが目に入る。
ノーレスポンスの釣りが続いてちょっと寂しくなったところで、ひさしぶりにサビキ釣りに手を出してみたのです。
次々と釣れてくるのはマイワシ。
サイズは小ぶりだけれど、アタリが連発する釣りはやっぱり楽しい。
夢中になって釣っていたら、クーラーボックスの中には大量のマイワシ。
自宅に戻ってから、さてどうしよう……となったのでした(笑)
釣ってきたマイワシを捌く

大量に持ち帰ったイワシ。
体の側面に黒色斑列があるので、マイワシでしょう。
釣ったからにはおいしく食べたい。
すぐにクーラーボックスで氷締めにしていたので鮮度は抜群です。

まずは鱗を取って、しっかり水洗い。
さらに内臓を取り除いて、もう一度水洗い。
これが大量にあるので大変なのですが、下処理で全てが決まるので、できるだけ丁寧に仕上げます。
釣りから帰ってすぐに作業を始めたものの、気づけば夜遅くまで下処理をしていました(笑)
マイワシの酢締め
一品目は酢締め。

マイワシを三枚おろしにして、皮はつけたまま。
軽く塩を振って、冷蔵庫で30分ほど寝かせます。

酢に塩と砂糖を混ぜ、そこに身を並べて1時間ほど漬け込みます。

皮を引いたら完成。
やわらかい身にまろやかな酸味が染み込んでおいしい。
夕食の一品にも、酒のアテにも最高です。
マイワシのアヒージョ
続いてはアヒージョ。

マイワシの頭と尾を落とし、内臓を取り除いてよく洗います。

オリーブオイルを鍋に入れ、マイワシを並べて、ニンニクスライスや鷹の爪を散らして火にかけます。
さらにローズマリーやローリエを加えてじっくり煮込む。

こうしてしっかりと火を通しておけば、数日は保存可能。

そのまま食べても、サラダの具材にしてもおいしい。
パンと相性抜群で、ワインやウイスキーのお供にもぴったりです。
マイワシの丸干し
シンプルだけれど、毎回食べたくなるのが丸干し。

内臓を取り除き、きれいに洗った後、10%ほどの塩水に1時間ほど漬けます。
水気をとったら、あとは干すだけ。
今回は一夜干しにしてみました。

シンプルな料理ですが、これが一番旨い食べ方かもしれません。
香ばしくて旨味たっぷりの丸干しにかぶりつくと、幸せな気持ちになります。
マイワシの焼き干し
フライや天ぷらなども楽しみましたが、残ったものは焼き干しに。
焼き干しはハゼでやったことがあるのですが、他の魚でも試してみたかったのです。

内臓を取ってよく洗い、塩を振って30分ほど置いて余計な水分を抜きます。
その後は炭火でじっくり炙る。

醤油を垂らしてパクッ……といきたくなる気持ちを抑えつつ、水分を飛ばすようにしっかりと焼き上げます。

炙った後は干しカゴに入れて天日干し。

今回は3日ほどで仕上がり。
カチカチに硬くなれば焼き干しの完成です。
焼き干し出汁のおでん

焼き干しを使って、まずはおでんを作ってみました。

昆布と焼き干しを水に浸して一晩寝かせ、翌日に火を入れて出汁を取ります。

煮干しよりも旨味が強く、鰹出汁とは違ったイワシの風味がたまらない。
煮込んでいる時点で、すでにいい香り。
お腹がグゥ〜ッとなりました。

煮干しよりも出汁の旨みが強くて、鰹出汁とはまた違ったイワシの風味がたまらんのです。
ハゼ&マイワシの焼き干しでお雑煮
さらに試してみたかったのが焼き干しで作るお雑煮。
仙台ではハゼの焼き干しで作るお雑煮があると聞いて、前に釣ったハゼを冷凍保存していたのです。

ハゼだけでは足りなかったので、マイワシの焼き干しとミックス。

昆布と焼き干しを水に浸して一晩寝かせ、翌日に火入れ。
出汁を取ったら、お餅と具材を入れて完成。

こうしてできたお雑煮。
正月に食べました。
念願の焼き干しで作ったお雑煮は、香り高く、旨味たっぷりでおいしい。
フワッと香る燻製のような風味が、一花添えてくれます。
下処理は大変だけど実においしい
色々と試しましたが、どれも絶品でした。
下処理が大変だった分、料理になった時の美味しさは格別。
釣りも楽しいし、食べてもおいしいマイワシ。
食材として使い勝手が良いので、色々な料理を試したくなりますね。

