年が明けて少し経ったある日。
冷たい北風が吹く中、それでも「水面にウキを浮かべたい」っていう、延べ竿釣り特有のムズムズに背中を押されて、北浦へと足を運んでみたのです。
1月のヘラブナ釣り、寒くてウキもなかなか動かない季節であるものの、去年同様に妙にやりたくなる。結果はお察しの通り…って感じだったわけですが(笑)。
真冬の澄んだ空気の中で静かに、でも内心は密かに「一回でいいからウキ動いてくれよー」と願いながらの釣行。
昼はまったり、夜はキリリと冷え込むなか浮子とにらめっこしてたら、あの魚に会えたのです。
新年、北浦でのヘラブナ釣り

1月のこと。
北浦でヘラブナを狙ってみることに。
前回は昨年12月の黒部川。
あれから時間が空いたけれど、準備をして水辺に座れば、すっとヘラ釣りの気分になるのが不思議です。
昨年の北浦では1月にポツリと釣れてくれたけれど、その後はさっぱりでございました。
3月まで釣れなかった記憶。
今年の北浦での釣りはどうなることやら。
釣り座を整えながら、不安たっぷり楽しみちびっとな感じでした(笑)
昼過ぎの釣行、マブナの登場
釣り開始は昼過ぎ。
この日は冬とは思えないくらい晴れていて、ほんのり暖かいくらい。

バランスの底釣りでゆっくりと仕掛けをなじませていきます。
この日はちょっと風が嫌な感じ。
サワサワっとした風に水面がテラテラと光って、ウキが見づらいのです。

あれ?なんだかウキが馴染まないな……。
久しぶりのヘラ釣りだしセッティングミスってるかな?と思ってたら、次の一投でチクッと良いアタリ。

あがってきたのは、ダントウボウでした。
本命じゃないけど、久々にウキが動いてくれただけでもうれしいものです。
ただ、その後が続かない。
夕方までアタリもサワリもなし。
薄暗くなってきてそろそろ納竿かな……と思ったタイミングで、うっすらウキが動いたような気がして、夜釣りモードへ。

電気ウキを投入してすぐに、またダントウボウ。
でも次の一投では、ちょっと違う動き。
ウキが返してきてからのツン。
竿に伝わる重みのある引き。これはダントウボウじゃない気がする。ナマズでもなさそう。
もしかして……と淡い期待。

うっすら見えた魚体に「ヘラだ!」と思ったのだけど。
タモに入れてライトを当ててみると、あら、お口がビヨーン。

マブナでした(笑)

でもなかなか良きサイズ。
引きもあって楽しめたので、これで納竿。
昼は暖かいけど夜はさすがに冷えるので急いで片付け(笑)
再挑戦、夜釣りで本命ヘラブナ
日を改めて、また北浦へ。

昼過ぎからスタート。
この日は風もなく、水面はベタッと穏やかで、バランスの釣りにはもってこいの状況。

荒れてたほうが……流れがあったほうが……などなど色々言われるけど、自分は釣れなくても穏やかな中でやりたい派。

ウキはいつもの自作ウキ。
こんなんでやっているから釣れません(笑)

しばらくすると、やっぱり登場ダントウボウ。
今年は本当に縁があるなあ。
そこからまたもやパッタリとアタリが止まって沈黙。
アタリの無いウキ釣りは痺れますが……去年はたびたび夜釣りに救われたので、日が暮れるころには「あともう少しだけ」と気持ちが切り替わっておりました。
ただ、寒さがすごい。
風はないけど、じんわりと芯まで冷えてくるあの感じ。
「暗くなってから30分だけ」と決めて、再び夜釣りへ。
そして……ラスト2投ってとこでムズッとウキが動いた。
合わせると乗った!
じわじわ底に張り付くような引き。重みはあるけど、どこか上品な手応え。
これは……!

上がってきたのは、ようやくのヘラブナ。
寒さも忘れる嬉しさ……、でも手がかじかんでて写真はテキトー(笑)
サイズは40cmちょい。
北浦らしいきれいな魚体。
釣れてくれてありがとう、って心から思えた一枚でした。
冬の寒い釣りはしんどいけどそれも良し
1月の北浦。
誰もいない寒さと静けさに包まれたフィールドでの釣りは好み。
アタリは少なかったけど、マブナやダントウボウも釣れて、結果的にはそれなりに楽しめました。
最後の最後でヘラにも会えたし。
冬の釣りって正直しんどい。寒いし、アタリの無い時間も長いし。
それでもシーンとした中でひとり糸を垂らすのも結構楽しいのです。


