どんな酒が好きですか?
飲みの場になるとよく聞かれる質問ですが、「大体何でもおいしくいただきます」という答えを返すことが多いです。
実際、ビール・日本酒・焼酎・ウイスキー・チューハイ・ホッピーなどなど、大体どんな酒でも飲みます。
しかし、本当の答えはペルノ(PERNOD)。
最近は自宅で酒を飲む頻度が減ったので頻繁には購入していませんが、数年前までは自宅に常備していました。
バーなんかのペルノが置いてありそうな店に行けば、そこでも必ずと言っていいほどオーダーします。
ただ、人に勧めて飲ませてみると、「薬っぽい味」と言われたりして好まない人が多いんですよね。
ということで、ある時期からは人に勧めることなく、自分で楽しむための酒としています。
アートがきっかけで出会ったペルノ(PERNOD)
もう10年以上前のこと、なんの映画だったかは忘れましたが、ある映画がペルノと僕の出会いのきっかけとなりました。
絵描きを目指す少年が主人公の映画。
時は19世紀後半、フランスの芸術家たちの姿が描かれる中、彼らが愛飲していたのがアブサン(absinthe)という酒でした。
アブサンは画家のゴッホやロートレックなどにも愛飲された酒。
しかし、アブサンの主成分となっているニガヨモギには幻覚作用があるとされ、20世紀初頭には製造や販売が禁止されてしまいました。
そこでアブサンに似せた味で幻覚作用のない酒が生まれました。
それが、ペルノの由来です。
感情と寄り添ってくれる酒「ペルノ(PERNOD)」
こちらがペルノ(PERNOD)。
緑のボトルが綺麗な佇まい。
名前を聞いたことがなくても、バーなんかで置かれているのを見かけたことがある方もいるのではないでしょうか。
ペルノはスターアニス(八角)を主成分とし、他にも多種類のハーブが配合されたリキュール。
薬草系ハーブ酒といった趣で、独特の香りがし、色も黄色くシロップのようにトロッとしています。
アルコール度数は40度。カクテルなどにもするようですが、僕がおすすめする飲み方はロック。
面白いのが、水で割ると白濁します。
ロックにし、少しずつ溶ける氷と反応して白濁するのを楽しみつつ、じっくりと飲むペルノがたまらなく好きです。
キャンプのように外で飲む際にも、ペルノはぴったりな酒だと思っています。
香りや味は特徴的ですが、後口はさっぱりしているので肉料理なんかとも相性がいいですよ。
これまでの人生で一番飲んでいる酒だからかもしれませんが、楽しい時にも哀しい時も飲める酒だと思います。
自分のその時持っている感情と程良く寄り添ってくれる、そんな酒です。
まとめ
ちなみに、似た味の酒は他にもいくつかあります。
その中のひとつにウーゾ(Ouzo)というギリシャの酒がありますが、こちらはドイツのバーで注文した際は小さなグラスにストレートで注がれ、そこにコーヒー豆が浮かべられて渡されました。
コーヒー豆を齧りながら飲むわけですが、コーヒーとハーブの香りが混じり合ってなんとも言えずおいしかった記憶があります。
強い特徴を持った酒なので色々な飲み方ができるペルノ(PERNOD)。
ハーブ系の酒が苦手でなければ、なにかの機会で飲んでみてください。