秋の空気が心地よくなる頃。
霞ヶ浦沿いをのんびり自転車で走ってみたり、庭や近所で季節の恵みを拾ってみたり。
そんな小さな行動一つひとつが、「ああ、秋がきたなぁ」と思わせてくれます。
今回は、近所でいただいたきたムカゴと栗を使って、秋の味覚を楽しんでみました。
秋の霞ヶ浦沿いを、自転車でのんびりお散歩
もう今から半年ほど前になってしまいましたが……。
天気が良く秋らしい快晴の日。
妻と霞ヶ浦沿いをサイクリングすることにしました。
サイクリングといっても、スポーツサイクルでがっつりというよりは、折りたたみ自転車でののんびり自転車散歩といったところです。

天王崎公園からスタートし、湖岸の風を感じながらゆっくりと走って、同じ道を戻るシンプルなルート。

普段あまり体を動かしていないせいか、これだけでもなかなか良い運動。
湖面をなでるように吹く風や、水面にきらめく光を眺めながら走る時間は、なんとも気持ちが良いものでして。

帰り際、公園の近くにある中華屋さんでお昼休憩。
そこで頼んだのが、カレーラーメン。
茨城って、意外とこのカレーラーメン文化が根付いているようで、時々見かけるんですよね。
カレーとラーメンの組み合わせが意外とクセになって、時々食べてます。
ほっくりやさしい「ムカゴごはん」
自宅に戻ってひと息ついていたら、近所の方から「ムカゴが採れたからいかが?」と。

ありがたく、いただくことに。
こういうやりとりがあるのは本当に嬉しい。

ムカゴは、小さなジャガイモのような姿をした、山芋の葉の付け根にできる球芽(きゅうが)。
ほくほくとした食感と、ほんのりとした甘さが特徴です。

まずは、シンプルに素揚げに。
外はカリッと、中はホクホク。塩を軽く振るだけでも、十分においしい!

そしてメインは、ムカゴごはん。
お米と一緒に炊き込むだけなのですが、これがジワ〜っとおいしいのです。
ムカゴ自体は淡白な味わいながら、噛むほどにじんわりと甘みが広がります。
食感も楽しくて、なんだか里芋のようなしっかり感も。
ひと口食べるたびに、「あぁ、秋っていいなぁ」と感じさせてくれるのです。
栗の季節には「栗ごはん」
数日後、また別のご近所さんから「栗もあるよ〜」と声をかけていただきました。

時期としてはだいぶ遅かったのですが、たくさんの栗が落ちていたので、ありがたく拾わせてもらいます。

拾った後は、水に浸けて虫抜き。

表面に浮いてきた栗は使わず、沈んだものだけを選別していきます。

そして毎年恒例、ちょっと気合いのいる栗の皮むきタイム。
渋皮まで丁寧に剥いていく作業はなかなか大変ですが、これも秋の風物詩。

毎年この作業をすると、今年も秋がきたなとしみじみ感じます。

皮剥きに手こずって、少し崩れてしまった栗もありましたが、まぁ、よく頑張りました、ということで。

毎年の楽しみ栗ごはん。
栗のやさしい甘さと、ほっこりした炊きたてのご飯。
シンプルだけど、なんだか体の奥まで染みわたるような味わいでした。
旬を味わう、豊かな時間
ムカゴごはんも栗ごはんも、どちらも手間はかかるけれど、その分、しみじみとしたおいしさがありました。
どちらも日常の延長線上で楽しめる、暮らしの中のごちそうだと思います。
何より、旬のものを味わうと、心も体も元気になりますね。
それが誰かからのよかったらどうぞという、優しさと一緒に届いたものでなのでなおさら。
ちょっとした自転車散歩と、旬のごはん。
こんな秋の日の楽しみ方も、なかなか悪くないものです。

